2009年5月12日火曜日

ワクワクするような国創りを目指して

ワクワクするような国創りを目指して、みんなで日本に理想をかかげよう
                   (ある講演のレジメ)
 
 現在の日本は、政治、経済、教育、福祉など深刻な行き詰りを見せています。また世界的にも、環境破壊や戦争などにより、人類社会は未曾有の危機に瀕しています。この危機を根本的に乗り越えるためには、これまでとはまったく異なる流れを創りださなければなりません。私は、その鍵が現行日本国憲法にあると考えています。

日本を含め、人類社会のかつてない行き詰まりの元凶は「自分の国さえよければ}という国家エゴイズムの対立にあります。この国家エゴイズムの対立が戦争を生み出し、科学技術を発展させ、企業間の競争を促進し、環境問題や貧困、飢餓などの問題を生み出してきました。

 現行日本国憲法は、前文において、日本は平和的な手段によって、世界の深刻な諸問題の解決に全力で貢献する。そうすることにより国の存立を図る、ということが高らかに宣言されています。これは、国家エゴイズムを自ら一方的に放棄するということです。そして、9条において、軍備の撤廃と自衛のための戦争を含めて、いかなる戦争をも放棄することを唱っています。

 私は一昨年、『国の理想と憲法―国際環境平和国家への道』という本を出版いたしました。その中で次のように提案しています。

「私たちは、行き詰った世界の中で、日本を真に再生し、世界の危機を根本的に乗り越えるさきがけとなるために、現行日本国憲法の平和精神をより積極的に活かし、日本に新たな「国際環境平和国家を目指す」という理想を掲げましょう。」

 日本ではここ数年、政治の混迷と、かつてない不況に陥っています。この間、憲法改正問題はどこかへ行ってしまったような雰囲気が漂っています。しかしながら、2010年5月18日には国民投票法を施行されることを考えると、いずれ再び憲法改正への動きが活発になることが予想されます。今、こういう時期だからこそ、私たちは真剣に考えていかなければならないと思います。

『国の理想と憲法ーー国際環境平和国家への道』
野村昇平著・七つ森書館出版

目次

Ⅰ 日本の将来を決める憲法問題
 第1章 武力がなくて平和は守れるか
 第2章 憲法改正の賛成・反対論
Ⅱ 地球環境と人類社会の今を知る
第1章 環境問題の実態を知る
 第2章 人口・食糧・水・エネルギー・原発の問題
 第3章 21世紀の紛争と戦争を考える
Ⅲ この危機をどう乗り越えるか
 第1章 行き詰まりの根本原因は何か
 第2章 この国の未来を考えるために
 第3章 国家エゴイズムを超えて
提唱 みんなで国に理想を掲げよう

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